キャットフードを新鮮に保ちたい!酸化させないための保存方法

誰でも不安なキャットフード選び

愛猫に新鮮でおいしい食事を与えてあげたい気持ちは、飼い主として当然の願いです。
そこで注意したいのが「キャットフードの酸化」。猫の健康のためにも、キャットフードを無駄にしないためにも上手に保存したいものです。

ここではできるだけキャットフードを酸化させずに新鮮さを保つための保存方法を紹介します。

「酸化したキャットフード」が猫に及ぼす悪影響

酸化したキャットフードは猫にとって有害であり、摂取することで様々な悪影響を及ぼします。味や匂いに変化が生じ、嗜好性が高い猫の食いつきが悪くなるだけでなく、キャットフード本来の性質が変化(劣化)し、品質・栄養価が低下します。摂取すると下痢や嘔吐の症状が見られたり、体に発疹が出たりすることがあります。

「酸化」とはある物質が酸素(空気)と結合してその性質が変化することです。
食品はとくに油脂分(脂肪分)が酸化を起こしやすいといわれています。
脂質は空気に触れるとすぐに酸化が進み、過酸化脂質となり、コレステロールと結合することで悪玉コレステロールに変化します。そのため酸化したキャットフードを摂取し続けると、血液の循環が悪くなり、動脈硬化の原因となったり、ガン発症のリスクを高めたりする可能性もあります。また、アレルギーを引き起こしたり、老化を早めることにもつながります。多くのキャットフードは脂肪分が主要成分の一つなので、酸化には気を付けなければなりません。

「酸化したキャットフード」はどうなるのか?

酸化したキャットフードが猫にとって有害であることは前述したとおりですが、キャットフードが酸化するとどのような状態になるのでしょうか?キャットフードが酸化したときの特徴・見分け方について説明します。

ドライフード

ドライフードは防腐剤や酸化防止剤が含まれているものが多く、水分も少ないので、ウェットフードに比べて酸化しにくく、また、酸化しても変化があまりないので見た目だけで判断するのは難しいです。表面がベトベトしていて手で簡単につぶせるほどやわらかくなっていたり、開封時と比べると匂いが弱くなっていると感じたら酸化している可能性が高いです。

ウェットフード

水分を多く含むウェットフードは開封すると酸化の進行が早いです。
酸化すると匂いや色に変化が見られます。肉の色をあざやかに見せるための発色剤を使ったウェットフードは、酸化しているのか見た目ではわかりづらい場合もあります。開封後はすぐに使い切りましょう。

ドライフード・ウェットフードともに、半日以上放置している場合や、猫が口をつけない場合は既に酸化してしまっていると考えられます。「もったいない」などと思わずに、すぐに処分するようにしてください。

酸化させないための保存方法

酸化は空気に触れるとことで始まるので、完全に防止することはできません。
ですが、できるだけ空気に触れさせないようにすれば、新鮮なキャットフードの酸化を遅らせることができます。

ドライフード

小分けにして保存する

タッパーやジップロックを利用して小分けにして保存する方法です。
こうすることで空気に触れるキャットフードの量を減らすことができるので酸化防止の効果があります。脱酸素剤を入れるとより高い効果があります。
湿気を除去してくれる乾燥剤も雑菌の繁殖を防ぐ点で効果的ですが、脱酸素剤とは別のものなので注意しましょう。

保存する際には高温多湿・直射日光のあたる場所を避けてください。やや手間はかかりますが冷凍庫で保存するとより効果的です。使用する際は前日に1日分を別容器に移して冷蔵庫で解凍して与えるのが一番有効な方法です。ジップロックは空気を通すので効果が弱いという意見もあるので、気になるようならジッパー付きのアルミ袋を利用するといいでしょう。

保存するときに注意してほしいのは、冷蔵庫での保存は避けることです。
これは冷蔵庫の開け閉めの際、室温との温度差が生じ湿気やカビの原因になるからです。
また、1ヶ月以上の長期保存が必要なときには冷凍保存するようにしてください。3ヶ月ほどの保存が可能ですが、できるだけ早く使い切るようにしましょう。

保存容器に入れる

フードストッカーなどの保存容器を利用して保存する方法です。
このとき底に脱酸素剤を入れるようにしてください。また、キャットフードの上に新聞紙やビニール袋を丸めて入れることで中の空気を減らすことができ、より高い効果が得られます。キャットフードの減りに合わせて新聞紙、ビニール袋を押し込んで空気を抜くようにしましょう。

ウェットフード

ウェットフードは特に酸化しやすいので、開封したら1日で使い切るようにしてください。開封したことにより缶の断面が酸化して錆びることでフードの酸化を早めるのを防止するため、食べ残しや使い残しを保存する際は別の密閉できる容器に移して冷蔵庫で保存してください。

真空保存

徹底的に空気を遮断したいときには、市販の真空パック器や専用機を利用して真空保存する方法もあります。手間がかかり、割高にもなりますが、酸化防止には一番効果的な方法だといえるでしょう。

市販のキャットフードは開封前ならドライフードで1年程度、ウェットフードはその種類により2?3年程度の保存が可能なものが多いですが、高温多湿、直射日光のあたる場所に長期間放置すると開封前でも自動的に酸化が進むこともあるので注意が必要です。

開封したらドライフードは1ヶ月、ウェットフードは1日を目安に使い切るように心がけましょう!

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