愛猫のために手作りのキャットフード

猫と共に生活を初めて最初に考えるのは「どんなご飯をあげたらいいのか?」ではないでしょうか。市販のキャットフードにするか、手作りにするか、誰もが一度は考えたことがあることでしょう。手作りのフードを用意する前に、まずは猫にとって必要な栄養素や猫の食生活について考えてみましょう。

猫と人では必要な栄養素のバランスが違う

私たち人間には欠かせない栄養素のひとつの炭水化物ですが、猫にとってはあまり重要とされていません。基本的にはタンパク質が中心の食生活です。
本来はネズミのようなげっ歯類や魚などを丸ごと食べて栄養をまかなってきたため、その獲物の胃腸の中に残っている炭水化物を消化、吸収する程度だったと考えて頂ければ、我々人間とは必要とする栄養素の比率が少し違うのだということをご理解いただけるかと思います。
また、食物繊維に関しても我々とは大きく違います。腸の短い猫は食物繊維を消化することを得意としていないため、大量に摂取した場合は下痢や便秘などの腸内トラブルを引き起こしてしまいます。

手作りフードは加熱調理が基本

スーパーに並ぶ肉と猫の獲物の違い

では、手作りの場合にはどのようなキャットフードが望ましいのでしょうか。
単純に上記からスーパーで買ってきたお肉やお魚をそのままあげれば良いと考える方もいるかもしれませんが、そうではありません。自然の中で生活している猫たちは狩りたての新鮮な獲物を食べていますが、スーパー等に並んでいる食品についてはすでに死後何時間も経過したものです。そのため、細菌等が繁殖しており、自然界と同じとはいい難いのです。生肉をそのまま与えると、胃の強い猫も食中毒を起こす可能性が高いです。

調理法

まずはきちんと火を通して調理をしましょう。また、脂身等の脂肪分が多い部分は肥満の元にもなりますので、胸肉や赤身などを使用するのがおすすめです。
味付けに塩等の調味料を使う必要はありません。アクのない野菜類も少量一緒に調理すると食物繊維も摂取できます。
ニンジンやイモ類などの野菜は柔らかく茹でて、食べやすいように小さく切ったりつぶしたりしてあげましょう。
出来上がったフードは、よく冷ましてから与えます。

猫が食べると危険な食べ物を知る

私たちが普段食べているものの中でも猫にとっては有害な食材もあります。ネギやニラ、アボカド、イカやタコ、アクの多い野菜は避けましょう。猫にとって有害なもの等をきちんと調べてから調理をする事が何よりも重要になります。

手作りと市販品それぞれのメリット・デメリット

手作りフードは、飼い主自身で使う材料にこだわりを持って選び調理するため、安心して与えることができます。
しかし手間や時間がかかってしまうことや、長期の保存ができないこと、栄養バランスについての豊富な知識が必要なことがデメリットです。

市販のフードは、猫に必要な栄養をしっかりと満たせるように作られており、長期の保存もできて手軽に与えやすいことがメリットです。病気や肥満などの予防ができる用途別のフードもあります。
しかし、原材料はすべて表示することが義務づけられてはいますが、肉類の表記などには不透明な部分もあります。添加物などにこだわる人にとって市販品は完全に信頼できるフードではないでしょう。

しかし、絶対にどちらか一方にしないといけない決まりなどありません。時間のある休みの日などにまずは一食、手作りのフードを与えてみるのはいかがでしょうか。

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